薬草の「里親」で伊吹山再生 岐阜のNPO法人、シカの食害対策
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地域住民の力で、伊吹山をかつてのような薬草の宝庫に−。岐阜県揖斐川町春日でヨモギの栽培などを手がけるNPO法人「山菜の里いび」は本年度から、町民らに薬草を自宅で育ててもらう「里親」を募る取り組みを始めた。成長した薬草を二年後をめどに滋賀、岐阜両県にまたがる伊吹山に植栽する。シカの食害で希少な植物が激減する中、伊吹山周辺の滋賀県にも活動を広げたい考えで、住民らが一体になり、再生を目指す。

小寺春樹理事長(74)によると、伊吹山では戦国武将の織田信長が薬草園を造らせたとされる。春日地域の住民は薬草を乾燥させて薬草風呂に使ったり薬草茶を作ったりしてきた。伊吹山にはさまざまな薬草が自生していて、薬草を採るために入り、種を落としてから摘み取っていたという。(中日新聞)

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