消えゆく伝承を次世代へつなげ NPO「足利歴史まちづくりの会」発足
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1年前、足利市の両崖山一円を焼いた林野火災から市街地を守ったのは七社の弁天様だった!?−。NPO法人「足利歴史まちづくりの会」が17日に発足、独自の解釈を添えた物語付きマップづくりに取り組んでいる。同会は郷土史家や文化人ら10人の市民でつくる。地域の埋もれた祭りや行事などの風習や風俗、伝承などに光を当て、次代につなぐ活動を展開する。マップづくりはその第1弾。今春の完成、配布をめざしている。

両崖山を囲むように立つ七弁天は、室町時代後期から戦国時代にかけて足利を支配した長尾景長がつくらせたとされる。長尾家は平家の一族で弁天は守護神。会員の一人、郷土史家の中島太郎さん(59)は「延焼地ぎりぎりに立つ七弁天がいずれも焼けずに残った。不思議なことがあるものだ」と語る。

「時を超えてよみがえった結界」と命名したマップには延焼範囲と七弁天社のゆかりや場所、写真が添えられ、観光マップとしても利用してもらう予定だ。(東京新聞)

関連記事