NPO法人が収益事業だって!?

立の要件を思い出してください。最初に「特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること」というのがありましたね。これはNPOの中核となるものですが、じつはNPO法人はその主たる活動のほかに、「その他の事業」というものをやることができるようになっています。

これはズバリ、事業を行って儲けてもいいということなのです!NPOがお金をもらってもいいということは「非営利」のところでも書きました。資金が豊富にある、本来のNPOの事業だけで十分な収入がある場合は別として、それ以外のNPOは活動資金が不足していることが多いのが実情です。

そんなときのために使える奥の手、それが「その他の事業」です。「その他の事業」には3つあるのですが、メインはこの収益を上げる事業。NPO法人の目的である社会貢献のための資金を稼ぐために「その他の事業」の一つとして収益事業ができるようになっているわけです。たとえばスポーツの普及を目的としているNPO法人がイベントをやったり、物を売ったりして利益を上げてもいいわけです。NPOを単なるボランティア法人と思っていた人にとっては大変意外に感じられることでしょうね。

ただし、ここからが大事です。「その他の事業」(収益事業)で得た収益は全額本来のNPOの事業のほうに充てなければなりません。もちろん、山分けはできません。あともう一つ、儲けの事業はあくまでも本来事業をやるための活動ですから、それが本来のNPO活動より大きくなってはいけないということです。NPO法の運用指針によれば、その他の事業の支出額は総支出額の2分の1以下であることが必要、とされています。

本来のNPO事業とその他の事業はサイフを別々にして、「その他事業」のサイフに入っているお金は随時NPOの財布に移していく、そんなイメージです。


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