第31回 収益を上げて活動資金にしよう!
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さて、今回は資金獲得の方法です。設立の要件のところで、「特定非営利活動を行うことを主たる目的とすること」というのがありました。じつはNPO法人は「特定非営利活動に係る事業」という主たる活動のほかに、「その他の事業」というものをやることができるのです。

特定非営利活動に入らない事業をやってもいいと言うと、ええっ?という声が聞こえてきそうですね。ウソではありません。いくらNPOといっても、資金が豊富にあるとか、補助金のあてがあるような場合は別として、そうでない団体は何らかの方法で資金を得なければ活動が制約されてしまいます。

そこでその不足した資金を稼ぐために「その他の事業」の一つとして収益事業ができるようになっているわけです。たとえば老人福祉の介護事業を目的としているNPO法人が作った野菜を売って利益をあげたり、まんが本を作って販売してもいいということなのです。NPOを単なるボランティア法人と思っていた人にとっては大変意外に感じられることでしょう。

ただし、ここからが大事です。「その他の事業」(収益事業)で得た収益(プラスになった分)は全部本来の事業のほうに入れなければなりません。メンバーでの山分けも当然ダメ。

あともう一つ、儲けの事業はあくまでも本来事業をやるための活動ですから、それがメインになってはいけないということ。内閣府が出した運用基準を見ると、その他の事業の支出額は総支出額の2分の1以下であることが必要、と書かれています。

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